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OTAIRECORD presents ビートグランプリ CLASH 2019 supported by Native Instruments

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優勝者 Junes Kへの特別インタビュー

Junes K(ジュネス ケー)

熊本県出身 福岡在住
グラフィックデザインの仕事をしながら、夜中に黙々とビートメイクしています。
高校時代にはギターを弾いていました。
特にジミ・ヘンドリックス、マイルス・デイヴィス、プリンスといったブラックミュージックを愛聴していたのですが、
専門学生時にムーディーマンを聴きサンプリングに目覚めました。
2017年にMASCHINEを購入し、ビートメイカーとしての活動を開始。
SNSを通してラッパーへのビート提供やジャケットのデザインの依頼等もいただいたり地味に活動してます。

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ー 自己紹介をお願いします。

熊本県出身 福岡在住
グラフィックデザインの仕事の傍、ビートメイクをしています。
ビートグランプリCLASHで優勝してからトラックメイカー同士の繋がりも増え、コラボやビート提供、ジャケットのデザイン提供などさせていただいてます。

ー トラック制作を始めたきっかけを教えてください。

父が音楽が好きで、ロックやジャズ、SOUL、ブルース、特にブラックミュージックを幼少期からからよく聴かされていたので、その影響はでかいと思います。
学生の頃に、父があまり所持していなかったサイケデリックやフリージャズを掘り始めて、CANNeu!といったジャーマンロックにハマっていきました。
サンプリング主体のビートよりも、Holger Czukayのようなサンプリングの音楽にまず興味を持ち始めたと思います。
学生の頃からギターは弾いていたんですが、趣味の近い同世代の人がいなかったので、ギターの多重録音、Durutti ColumnManuel Gottschingみたいなものを目標に一人で宅録していた時期がありました。
4、5年前にHIP HOP好きの友達の影響でMASCHINE (※1) に興味を持って、サンプリングミュージックも元々好きだったので、そういうトラック制作もありだなと思ってMASCHINEを使い始めました。
それと同時にSNSで自分の作ったビートの発信もはじめて、ツイッターでサンプリング大会というものがあっていて、それに参加し始めてからトラックメイカーの繋がりも増えていきました。

ー トラック制作のフローについて教えてください。

仕事を終えた後に、カフェ等に寄って制作することが多いです。自宅だとどうしてもダレてしまうので、帰り際に寄って2、3時間集中して作ります。
自分はサンプリングメインでトラック制作しているので、メロディが先に浮かぶとかいうよりも、レコーディングしてネタを重ねていく過程で具体的な方向性が決まっていきます。
様々な曲や音をコラージュしていく過程は、自分でも想像していたものとかけ離れた曲になることが多く、毎回新鮮な気持ちで制作できる点が、サンプリングミュージックとして気に入っています。
元ネタをそのまま使わないようには意識していて、ピッチを変えて、音も加工し、細かくスライスしてからチョップしていき、色んなパターンからまず組んでいきます。

ー ビートグランプリ CLASH 2019で優勝したトラックに使用しているNI製品と、どのように活用しているかを教えてください。

MASCHINEしか使っていません。サンプリングでトラックを作っているので、MASCHINE内のシンセ等もほとんど使っていませんが、Expansions (※2)のドラムのパターンが豊富なので、よく参考にしています。

ー ビートメイクで重要なポイントを教えてください。

自分が本格的にビートメイクを始めた時に心がけていたのは、とにかく数を作ることでした。具体的に自分の目指す方向性も決まっていなかったので、とにかく数をこなしていくうちに、テクニックを身につけながら自分の得意な事、できる事やできない事を把握して、少しずつ方向性が定着していきました。
あと同じ事を繰り返していると制作自体マンネリ化して退屈になってくるので、少しずつ今までしていなかった事も取り入れていきながら、飽きずに続けていければ自ずと曲としてのクオリティ、独自性が生まれてくるんじゃないかと思います。
ビートメイクに関わらず、作品において独自性が何より大事だと思っていて、その為には自分なりに好きなもの、音楽に関わらず多様なものを吸収して独自のバックグラウンドを築いていくのが何より大事なんじゃないかと思います。

ー なぜMASCHINEを使用しているか、気に入っているポイント、機能など教えてください。

MASCHINEを使う決め手になったのはOlive OilさんのMASCHINEの映像でした。

MITSU THE BEATSさんといった素晴らしいビートメイカーもたくさん使われていたので、自分もこれを手にすれば近づけるんじゃないかと思い購入しました。
MASCHINE以外にあまり音楽ソフトを使ったことがないので比べることはできませんが、使っていて特に不便に思ったことはないです。
サンプリングしてビートを組む工程がシンプルなので気に入ってます。
Expansionsが特に充実していて、ドラムのパターンも沢山入っているので、
ビートメイクを始めた頃はExpansionsのドラムキットのパターンを見て、組み方を勉強していましたし、今もよく参考にしています。
ビートメイクは人から教わったことがないので、ほとんどこのMASCHINEのExpansionsで組み方を勉強してきたような気がします。

ー これからトラックメイクしたい人へ一言お願いします。

今は音楽ソフトも充実していて誰でもすぐに始めることができるし、それなりにクオリティの高い曲も素人でもすぐに作れます。
トラックメイカーが無限にいる中で大事になってくるのは自分でしか作れないバックグラウンドを持つことだと思うので、周りに左右されずに自分の好きなものや指針を持って取り組んでいけばいいんじゃないでしょうか。
あとは自分の手で作っていく、形になっていく楽しさがトラックメイクする一番の喜びだと思います。そういう創作する楽しさをトラックメイクで知ってもらえたらいいなと思います。

ー BGP2019への意気込み

BGP CLASHでは人前で自分の音を出したのが初めてだったので緊張しましたが、今回はBGP CLASHを通して同じトラックメイカーの仲間も増えたので、皆に会えるのが何より楽しみです。
今の自分の最大限を発揮して2連続優勝を目指します。

※1 MASCHINE :
サンプリング、トラックメイク、パフォーマンスを行えるソフトウェアとPadコントローラーを統合した音楽制作システム。
MASCHINE公式ページはこちら

※2 Expansions :
MASCHINEやKOMPLETEで使用できる、ジャンルに特化した追加ライブラリー。単体販売の他、ソフエウェア音源とエフェクトのバンドルKOMPLETEシリーズに付属。
Expansions公式ページはこちら

2019年11月2日開催予定のビートグランプリ2019 Vol.03については、下記の画像をクリックしてください。

Native Instruments社とは?

以下、公式サイトより一部引用です。

Native Instrumentsは、デジタル技術による音楽制作とパフォーマンスのリーダーとして、音楽業界を支える重要な役割を担っており、ステージやスタジオで活躍する世界的なスターや伝説的なアーティストをサポートしています。また音楽制作をより総合的で身近なものにするため、私たちのハードウェア、ソフトウェア、デジタルサービスは、あらゆるスタイルやジャンルのアマチュアやプロミュージシャンを対象に、革新的で完全に連携したソリューションを提供しています。

Native Instrumentsは、20年以上に渡り音楽の革新の中心として、「音楽を愛するすべての人へ、未来の音楽を作る刺激と力を」というビジョンを掲げてきました。私たちの革新的なプラットフォームは、創造的なコミュニティを誕生させ、今なお成長を続けており、私たちの製品やサービスは、常にテクノロジーの限界を押し上げ、プロやアマチュアを問わず、全てのクリエーターの創造の可能性を切り開いています。

公式サイトはこちら

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