ビートグランプリ特別企画 2015決勝進出者 SUNNOVA氏へインタビュー

sunnova

実際に会場にあれだけの人が来ていた事に驚いたし嬉しかったです。


BGP:
まずはビートグランプリ2015ご出場ありがとうございました。
実際にファイナルに出場してみてどうでしたか?まずは個人的な感想をお聞かせいただけますか?
SUNNOVA:
ファイナルに出場していたSNKBUTNO,katafuta,STUTSはツアーに行った時や都内のイベントでも共演した事があったので、会場入りの時からアットホームな雰囲気で特に緊張もなくリラックスして楽しめました。
一回戦終わった後からは泥酔して記憶が断片的なのですが、ストリーミングを視聴していた友達曰くとても楽しそうだったとの事です(笑)
BGP:
泥酔されてたんですね(笑)。確かにとても楽しそうに演奏されていましたね。
では次にビートグランプリ2015について全体的な感想をお願いします。
SUNNOVA:
実際に会場にあれだけの人が来ていた事に驚いたし嬉しかったです。
都内で普段ビートメーカーオンリーのイベントで、結構豪華なラインナップでイベントがあっても客入りはそこそこって事もあるのでそれだけ注目度の高い大会だったのかなと。
ビートメーカーのバトルってどんな感じなんだろうっていう興味本位で会場に来たりストリーミングを視聴してた人も居ると思うんですけど、結果的に面白い内容でしたしこれを機にビートメイクに興味を持つ人が増えれば良いなと思いました。
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BGP:
ありがとうございます。当日はおっしゃるとおり、かなりお客様がいらっしゃってましたね。
それでは今度はアーティストとしてのSUNNOVAさんの事を教えていただきたいです。
まずはトラックメイク歴を教えてください。
SUNNOVA:
2010年の末頃からトラックメイクを始めたので今年で5年目くらいです。
BGP:
そうなんですね。ちなみに、トラックメイクを始めたきっかけは何だったのでしょうか?
SUNNOVA:
10代~20代前半まではハードコアパンクに傾倒していてずっとバンドでギターを弾いていました。
2000年代中盤頃からRAW LIFEなどのハードコアとヒップホップとテクノのアーティストが同じイベントに出演する流れが出来た頃にミニマルテクノに夢中になって、バンドでライブをした後にクラブに行ってテクノで踊り狂う生活を続けていました。
ある時に尊敬するDJの先輩に『一番ミニマルなのはJ DILLAのトラックだから』って言われて、レコード屋でJ
DILLA
Donutsを買って家で聴いて衝撃を受けてトラックを作り始めて今に至ります。
BGP:
J DILLADonutsがきっかけのひとつだったんですね。
他にもSUNNOVAさんが影響を受けたアーティストや好きなアーティストはいらっしゃいますか?
SUNNOVA:
トラックメーカー意外も含まれておりますがJ DILLABOREDOMSOLIVE OILTortoiseSun Ra
他にも沢山居過ぎて挙げきれないので5つ挙げさせて頂きました。

BGP:
それでは、次に楽曲制作について詳しくお伺いしたいのですが、気を付けていることや、気にしているポイントなどを教えていただけますか?
SUNNOVA:
トラックメイクを始めた頃に周りにエンジニアが居なかったのでミキシングやマスタリングの勉強をしたのですが、自分の楽曲を制作する時はまず楽曲の格好良さだけに焦点を当てて、ミキシング・マスタリングの事は極力考えないようにしながら制作しています。
個々のパートの音質や鳴りを気にしながら制作するとそっちに気を取られてしまうので、まず曲の形を作る事に集中して音の鳴り等は後から調整していくようにしています。
BGP:
なるほど、ひとまずおおまかな形を作ることに集中してから、後から整えていくのですね。
ちなみにお勧めだったり、使用している作曲機材はありますか?
SUNNOVA:
拡張性という部分ではAbleton Liveが使いやすいと思います。
オーディオを録音する方法でもMIDIでハードウェアを鳴らすにしても直感的に操作出来る事と、制作でもライブでも使える所は他のDAWより頭一つ抜けていると思います。
あとは、DAWだけじゃなくてハードウェアの機材を一つ持っているとDAWとは違ったアプローチで制作出来るので良いと思います。

Ableton Live 9 Standard

ableton live 9

BGP:
Ableton Liveの直感的なインターフェイス、これから楽曲制作をはじめる方にもおすすめですね。
ちなみに、お答えできる範囲でけっこうですので、お勧め作曲ソフトや、良く使用するソフトシンセ、エフェクトなどのプラグインを教えてください。
SUNNOVA:
Ableton Liveが全体のハブの役割を担っていて、Liveの中でソフトシンセ(NI Massive)を鳴らしたり自分で演奏したギターを録音してエディットしたりしています。
サンプリングする時は直接Liveに録音する事もありますが、音の質感を変える為にSP303にサンプリングしてLiveに再度録音したりします。
コントローラーはAKAIAPC40が制作のメインで、ライブの時はiPadTouchOSCというソフトと、NovationLaunchpadをメインで使用しています。
その他にはKORGmicrokorgでSEっぽい素材を作ったりしますが、シンセサイザーに関してはソフトシンセを使う事が多いです。逆にドラムはハードのサンプラーを通したり生音を録音する事が多いです。
プラグインに関しては基本的なEQ等はLive内蔵のエフェクトを使って、簡易的なマスタリングはWAVESL316iZotopeOzone5で行っています。

Massive

massive

SP-404SX(※SP-303の後継機種の1つ)

sp-404

APC 40MKII

apc-40mk2

TouchOSC

touchosc

LaunchPad MK2

launchpadmk2

microKORG XL+

mikro-korg

L3-16 Multimaximizer

l316na

iZotope Ozone

ozone7

BGP:
それでは次に、現在と今後の活動に関して教えてください。
SUNNOVA:
ソロではラッパーやシンガーとコラボしながら作品を制作しています。
11月にササクレフェスティバルという術ノ穴が主催するフェスに出演しました。

ソロとは別に新しいバンドを作って現在EPを制作中です。
バンドですがAbleton Liveやサンプラーも使ってクラブミュージック的なアプローチで制作しているバンドなのでSoundCloudに楽曲をアップしたら是非聴いて欲しいです。
フィジカルではFlip Stonerというアルバムをリリースしています。
デジタルでは結構な数の作品をリリースしているのでiTunes StoreBandcampSUNNOVAで検索してみて下さい。
sunnova
iTunes
Bandcamp

BGP:
それでは最後に、今回、日本全国沢山の人がビートグランプリ2015を楽しみました。
ビートグランプリのファンの方にメッセージをお願いします。
SUNNOVA:
ありがとうございました。聴くだけじゃなくて自分でDJしたり曲を作ったりすると、より音楽を楽しめるように鳴ると思います。興味があったら是非チャレンジしてみて下さい。
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SUNNOVA
東京を拠点に活動するプロデューサー・トラックメーカー・DJ・映像作家。
2010年から楽曲制作を開始し2012年にLOW HIGH WHO?から1st Album『FLIP STONER』をリリース。
これまでに国内ではLOW HIGH WHO? PRODUCTION、術ノ穴、Libra Records、海外ではMad-Hop Records、Broken Bubbleなどのレーベルの作品に楽曲が収録されている。国内外のラッパーへのトラック提供も多数行っており、リミックスワークではdownyの5thアルバムのリミキサーにOlive Oil、Ametsub、Fragment、やけのはら, etc.と共に選出される。ライブイベントではLow End Theory Japan、EMAF Tokyoに出演。